「暴れん坊将軍」を英語で
■ 今日も英語の話で恐縮です^^;)
いよいよ明日18日から、名古屋「御園座」で「暴れん坊将軍・歌って踊って八百八町」の1ヶ月公演が始まりますが、同公演のことは後日、観劇後に書きたいと思います。今日は、また英語の話にお付き合いください。(職業柄、このネタが一番楽ちんなので)
タイトル「暴れん坊将軍」は英訳されると、時々"Violent Shogun" と誤訳されることがあって残念です。"Violent" (バイオレント)は「暴力的な」「乱暴な」という意味ですから、この言葉を見た外国人は「暴力的で乱暴な将軍」が主人公のドラマだと勘違いするかもしれません。本当は、誠実でさわやかな新さん/立派な上様なのですから、健さんファンとして、誤訳は非常に残念です。
■ 「暴れん坊」はバイオレントではない
ご存知の通りこのドラマの主人公・吉宗は、将軍でありながら、変装して町に出て悪人を退治する、いわゆる"殿様らしくない"、"型にはまらない"、"自由で活発な"人物で、それを「暴れん坊」と言い換えているのですね。このような背景は、翻訳者でなくとも常識ある日本人なら分かると思いますが、ではなぜ誤訳が生まれるのでしょう?
■ 誤訳の理由は、"直訳がないから"
誤訳が生まれる最大にして最も単純な理由、それは「暴れん坊将軍」が直訳できないからです。直訳とは、机=desk, 椅子=chairのように、単純な置き換えです。直訳でいいなら翻訳者は悩む必要がありません。しかし「暴れん坊」はバイオレントではありません。もしかしたら翻訳者は「暴れん坊」がバイオレントではないことくらい百も承知だったのではないか。承知していたけれど、それに代わる自然な表現を見つけることができなかったのではないか。締切りは近づいてくるし、適切な訳語は見つからないし・・・え~い、こうなったら直訳で出しちゃえ~~~!←・・・(>.<)これが真実でないことを祈ってます。
■ 翻訳は技術
直訳ができない場合、翻訳者はその言葉が含む意味を考え、それに相応しくかつ自然な英語を見つけなければなりません。これはかなり高度な技術を要します。上手な翻訳者はこの部分が非常に優れており、字幕翻訳の戸田奈津子さんなどは、この技術、すなわち意味を正しく伝え、かつ、自然な日本語(映画の場合は英⇒日なので)にする、という技術がみごとです。その結果、耳にすんなりと入る自然な訳文になるのですね。しかし、そうでない場合は・・・残念ながら珍訳になってしまうのですね・・・
■ ムリに訳さなくてもよい
バイオレントなどとするくらいなら、いっそ訳さなくてもよいのに・・と思っていたら、ハワイのKIKU TVでは、そのまんま "Abarenbo Shogun"と紹介されていました^^)
ちなみに私のHPでは、「暴れん坊将軍」は "Unfettered Shogun" と訳しています。(Unfettered=拘束されない、自由な)
「将軍」は英語でも "Shogun" といいます。
さて、健さんは明日、名古屋ドームで巨人-中日戦の始球式を行うそうですね。TVで映るといいですね。
明日からの舞台が、大成功しますように!
おわり
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